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連載コラム
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まちづくり観察記vol.5 港区商店街変身戦略プログラム事業「芝浦キャナルカフェ」

2009年6月、JR山手線田町駅東口からすぐの新芝運河沿い、新芝橋のたもとに「芝浦キャナルカフェ」がオープンしました。営業日だけ水辺に店舗代わりの青い軽自動車がやってくる移動式のオープンカフェで、地元商店会が地域コミュニティの場として始めたもの。仕事帰りや散歩の途中などでも気軽に立ち寄れると人気を集めています。
『Nelsis-ネルシス』vol.6では、水辺のまちづくりについて紹介。vol.6発行当時は、東京都による「運河ルネッサンス」事業がスタートし、天王洲アイルの倉庫を改装したレストラン「TYハーバー」が話題となりましたが、まだまだウォーターフロントの可能性を模索していた時期でした。今回は、天王洲と同じく運河ルネッサンスの第一号推進地区に指定された芝浦で積極的にまちづくりに取り組んでいる芝浦商店会の大野家俊さんと金原時成さんにお話をうかがいました。

芝浦を運河の魅力で活気づける

左:大野家俊さん(芝浦商店会常任相談役・芝浦運河まつり実行委員会事務局長)
右:金原時成さん(芝浦商店会会長)

大野さん:江戸は水の都といわれていたくらい水路が張り巡らされて、運河と川は現在の道路のように活用されていました。今でも都内には40もの運河がありますが、残念なことに裏手というイメージがあります。一方、海外へ目を向けると運河が立派な観光資源になっている。芝浦も運河の魅力を生かして昔のような賑わいのあるまちにしたいと、1998年に運河と水際遊歩道の活用を提案した「芝浦ベニス化案」を東京都と港区に提出しました。そんな取り組みを進めるなか、都は2004年に「運河ルネッサンス構想」を策定したんです。観光施策の重点事業の一つとして、運河と周辺のまちづくりが一体となり地域の賑わいや魅力の創出を目指す、というもので、2005年に品川・天王洲地区と芝浦地区が第一号推進地区に指定されました。その流れを受けて、今度は芝浦商店会が港区から「商店街変身戦略プログラム事業」の第一号に選ばれたんです。

ゆったりとしたスペースの遊歩道が整備されている芝浦運河。ここからお台場行きの船が運航している

通常、補助金は一年ごとですが、この計画は、5年間という長期間の取り組みを対象にした画期的なもので、芝浦商店会では「駅前通り歩道整備」「商店会ホームページ立ち上げ、商店街ガイドブック作成など」「桟橋設置・オープンカフェ事業」といった計画を実現しました。

あまり知られていませんが、田町駅は山手線の中で一番海に出やすく、お台場の玄関口でもあります。お勧めは、芝浦運河からお台場まで船に乗り、ゆりかもめで新橋まで巡る散歩コース。田町駅からレインボーブリッジを渡ってお台場まで歩いても行けます。30分くらいで着きますし、レインボーブリッジには遊歩道があって歩けるんですよ。田町駅からお台場までは歩道でつながっていますが、もっと快適な散歩道にするよう港区に要望しています。だから「商店街変身戦略プログラム事業」で、まず取り組んだのが駅前通りの歩道整備でした。

渚橋からの眺め。高層マンションを背景に運河の上を東京モノレールが走るウォーターフロントらしい風景

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