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連載コラム
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まちづくり観察記vol.2 星のや 軽井沢「ハルニレテラス」

100本近いハルニレの巨木に囲まれた憩いの空間が生まれた

2009年7月にオープンした「ハルニレテラス」は、100年の歴史を持つ軽井沢の温泉旅館「星のや 軽井沢」とともに星野エリアにある湯川沿いにできた新空間です。別荘地にふさわしいおしゃれな小物を扱うショップや、カフェ、ベーカリー、レストランなど14店舗が、広々としたウッドデッキを囲むように配され、小さな街を形成しています。巧みに残された100本近いハルニレの巨木に囲まれ、川音を聞きながら散歩するデッキ空間は、まさに憩いの空間でした。

今回は「星のや 軽井沢」に続き「ハルニレテラス」のランドスケープデザインの設計を手掛けたオンサイト計画設計事務所の4人にお話をうかがいました。長谷川浩己さん、鈴木裕治さんが全体統括を、金井幸雄さんと原行宏さんが基本設計・実施設計・現場監理などの実務を担当。なお、「星のや 軽井沢」については『Nelsis-ネルシス』vol.10で紹介しています。

別荘文化を象徴する施設を目指す

左から順に、原行宏さん、金井幸雄さん、鈴木裕治さん、長谷川浩己さん

長谷川さん:軽井沢は古くからの別荘地です。今回のプロジェクトでは、適正規模を意識しながら、森の中にどう都市的な集積ができるかを試みました。「別荘に滞在する客が出会ってコミュニティが生まれ、彼らが集う場所」というのがイメージターゲットで、観光客はそれにフックしていく。あくまでも観光客のためという顔はしないという内容です。「別荘文化が軽井沢文化」と、星野リゾート社長の星野さんが常々言っていますが、そこに応えるように、ここでは滞在する人たちがリピートするような店舗を選定して、街のような集落を形成しています。今年の7月にオープンしたばかりですが、犬を連れて散歩する人が大勢訪れています。彼らが毎日の散歩でここを訪れ、カフェで憩う。焼きたてのパンを買って一休みする、そんな情景を想定していましたが、その通りの情景が生まれてきたように思います。

歩き出しそうな足がついたハルニレテラスのサイン。
ハルニレを施設の名称にしたことで、地域の植生に興味を持ってもらうことにつながった
広々としたウッドデッキが森の中の都市的空間を演出
ハルニレテラスの配置図。保存されたハルニレの巨木を避けるように建物が配置されている

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