BACK
設計のヒント
ボタンを押して、BOOKMARKに追加できます。
BOOKMARKする

LIXILのディテールvol.12 ビルディングと住宅の垣根を越えて〈後編〉 ─ エネルギー負荷や環境問題を見据えた新しい快適さの追求

  • 山本理顕設計工場 妹尾慎吾(せのお・しんご) 1978年 熊本生まれ 横浜育ち。2003年 東京工業大学大学院 建築学専攻修了。2003年 山本理顕設計工場 入社。

    山本理顕設計工場

    妹尾慎吾(せのお・しんご)

    1978年 熊本生まれ 横浜育ち。2003年 東京工業大学大学院 建築学専攻修了。2003年 山本理顕設計工場 入社。

  • LIXIL 圖師丈揮(ずし・たけき) 株式会社LIXIL/商品本部 住宅サッシ 統括部 サッシ商品部 商品企画グループ

    LIXIL

    圖師丈揮(ずし・たけき)

    株式会社LIXIL/商品本部 住宅サッシ 統括部 サッシ商品部 商品企画グループ

  • LIXIL 高橋謙司(たかはし・けんじ) 株式会社LIXIL/ビルプロジェクト統括部 ビル営業部 ビル営業開発G

    LIXIL

    高橋謙司(たかはし・けんじ)

    株式会社LIXIL/ビルプロジェクト統括部 ビル営業部 ビル営業開発G

  • LIXIL 片岡 保(かたおか・たもつ) 株式会社LIXIL/ビルプロジェクト統括部 ビル営業部 CW推進G 商品開発

    LIXIL

    片岡 保(かたおか・たもつ)

    株式会社LIXIL/ビルプロジェクト統括部 ビル営業部 CW推進G 商品開発

  • LIXIL 新田欽哉(にった・きんや) 株式会社LIXIL/商品本部 ビル建材統括部 ビル商品部 SRグループ

    LIXIL

    新田欽哉(にった・きんや)

    株式会社LIXIL/商品本部 ビル建材統括部 ビル商品部 SRグループ

今回の妹尾氏の疑問・要望

(試作室)

――試作室では、従来商品との比較を通して、サーモスのスリムなデザインやフレームイン構造といった特長をご覧いただくとともに、設計者の視点から、商品に対する疑問やご要望をお聞きしたいと思います。

手前が従来品、奥がサーモス 手前が従来品、奥がサーモス

圖師:サーモスの特長の一つに、スリムなフレームデザインがあげられますが、この縦すべり出し窓が、一番分かりやすい例だと思います。こちらが従来の商品で、こちらがサーモスになります。今までのFIX窓というのは、だいたいこれくらい(サーモス「縦すべり出し窓」程度)の見付だったんですね。

妹尾:そうですね。

圖師:ところが、縦すべり出し窓では、すべり出す機構の部分が複雑になるために、従来品ではどうしてもそれなりの大きさの見付が必要とされていました。そうすると、FIX窓と並べて見たときにかなり違いが出てきて、アンバランスになってしまうということがありましたが、今回は見付の寸法をかなり抑えることができています。

妹尾:なるほど、かなり小さくなっていますね。

圖師:ちょっと室内側に入っていただいて…。 先ほど、従来のグレチャンの付けかたを変えることで、フレームが小さくなるという「スマートシナジーシステム」の話をしました。具体的にいうと、こちらが今までの一般の複層ガラスの窓です。グレージングチャンネルが巻かれた状態になっていますが、簡単に外れてしまいますね。今回のサーモスでは、製造行程でグレチャンにアンカーを打ち込んでガラスと一体化させているので、これが外れなくなっています。

圖師:それから、排水構造とロック、オペレーターの機構を全部枠の中に隠ぺいすることで、かなりスッキリした見え方になっていると思います。フレームを無くすことはできませんが、フレームを壁の中に隠すことで、室内側から見たときにフレームレスに近づけるということを今回の商品ではやっています。

妹尾:これが開閉用のハンドルですか?

圖師:そうです。回してみてください。

妹尾:このオペレーターハンドルは、外れるのですか?

圖師:使わないときは、たとえばブラインドなどのウィンドウトリートメントがある場合には、こうやって外しておけます。

妹尾:なるほど。

圖師:こちらが引違い窓。住宅用で一番使われる窓です。

圖師:ここれが従来の商品にで、こちらがサーモスです。違いは、この戸先の部分がフレームの中に隠れている…枠の中に隠れているという構造になっています。フレーム自体も小さくなっています。

妹尾:はい。

圖師:いままでの商品はアングルをネジで留めていたのですが、今回、全部はめ込み式になってネジが不要な構造になっています。

妹尾:納まり次第では、額縁を無くして、室内側のボードをこのアングルの位置まで持って来ても良いのですか? それは難しいですか?

圖師:いえ、現場での納まりを考慮し、アングル付きを当社の標準としているためです。ところで、引違いの窓の場合、内観がフレームレスになるという説明をしましたが、これは上下の桟が見えています。これは、なぜかと言いますと、住宅用では、障子を室内側から建て込むことが多いので、それを考慮するとどうしてもこの桟は見せなければいけないということになります。

妹尾:あぁ、そうですね。

圖師:ただ、どうしてもフレームレスにした方がキレイなので…というお客様もいらっしゃるので、フレームを隠したタイプがこちらになります。この出ているタイプと隠れたタイプ、今回は両方ご用意して販売しています。で、このタイプですと、召合わせの框はどうしても構造上見えてしまうのですが、上下の桟と左右の縦框については全部隠れている状態になります。

妹尾:これだと、すっきりして良いですね。

圖師:そうですね。ただ、注意点は三つありまして、一つは室内側から障子を建て込めないこと。それから、通常のタイプには開閉操作用のツマミがついているのですが、こちらにはそれが付けられないので、召し合わせの部分を持って動かしていただくことになります。ただ、通常はこのまま動かしてくださいというと、だいたいここを持って動かされる方がほとんどなので、それほど問題はないと思っています。
三つ目は、上下の桟を隠しているために室内側のサッシの見えがかりのH寸法は小さくなっています。ですからこの二つの窓は同じサイズにもかかわらず、室内側から見るとこちらが小さくなっています。設計士の方に聞いてみると、多くの方が外側合わせの方がやり易いということでしたので、そういった点も参考にしています。

妹尾:確かにどちらかというと、外観で合わせるでしょうね。

圖師:それで、室内側を少しいじめて、フレームレスという形を採っています。これが、たとえば横長の窓になるとより顕著に違いが出てくるかなと思います。

妹尾:そうですね。

こちらのおすすめ記事もいかがですか?